毎日100匹以上の犬や猫が、人間の都合で殺されています。
こんにちは、エシカルブロガーのゆるです。
日本の重大な社会問題である犬猫(ペット)の殺処分問題について、あなたは考えたことがありますか?
ペットショップのショーケースに並ぶかわいい子犬や子猫の裏側には、無残にも殺されている多くの犬猫の現状があります。
また、飼い主が何らかの理由で手放して、里親が見つからずに殺処分になるケースや、他にもさまざまな理由で殺されてしまう犬猫はたくさんいます。
わたしは大学の卒論でペット殺処分問題について執筆していました。
その時に出会った本たちを、今日は紹介します。
目次
犬猫の殺処分を知れるおすすめの本はこれ
犬猫の殺処分について知れる本を紹介していきます。
①ペット殺処分—ドリームボックスに入れられる犬猫たち
ペットブームの裏側で、年間24万匹の見捨てられた犬猫たちが、殺処分装置「ドリームボックス」に送られている。殺処分業務に繰り返し勤しむ動物愛護センター職員の苦悩を追うノンフィクション。
引用:Amazon
動物愛護センターの職員による、動物愛護センター内で起きていることが小説調で書かれている、ノンフィクション本です。
現在の動物愛護センター内で起こる、犬猫の引き取りから殺処分まで細かく書かれています。
また現在だけではなく、過去はどんな風に処分されていたかも知ることができます。
正直読んでいて胸が締め付けられたし、知りたくないことばかり。
でも、どれだけ日本が動物愛護後進国かがわかります。つらいけど、日本人全員に知ってほしい事実です。
②殺処分ゼロ―先駆者・熊本市動物愛護センターの軌跡
無責任な飼い主の飼育放棄、ペット業界の無計画な過剰供給など、人間の都合で見捨てられた年間23万頭の犬猫が殺処分されている。
そんななか、犬の生存率92.3%、殺処分3%という驚異的な数字を打ち出している「熊本市動物愛護センター」。
「殺処分ゼロ」をスローガンに11年に及ぶ同センターの行政マンたちの闘いを追いながら、日本の動物行政や組織改革のあり方に迫った、感動ノンフィクション。引用:Amazon
犬猫殺処分問題は本当に心がえぐられるテーマですが、そんな中でも希望ともいえるこの本。
熊本市の動物愛護センターの職員たちが、市民の協力のもと殺処分ゼロを目指していくノンフィクションストーリーです。
愛護センターの職員たちだけでなく、市民の協力が必要不可欠であること、でも不可能はないということが、この本を読めばわかります。
一人ひとりの力って小さいように見えて、動物たちにとってはとても大きいんだと思わされました。
③犬を殺すのは誰か ペット流通の闇
犬の大量殺処分の実態と、背後に潜むペット流通の闇を徹底取材。
「命の衝動買い」のツケを告発した本書は、動物愛護法改正のうねりをつくった。
文庫化に際し、法改正を巡るペット業界と政府の攻防を大幅加筆。
命を大切にする愛犬家の必読書。引用:Amazon
こちらはペットショップの裏側がよくわかる本です。
これからペットを迎えようかなと思っている人に、ぜひとも読んでほしい本です。
そして、この犬猫殺処分問題がどれだけ解決困難かが思い知らされます。
読むのがつらくなる本ですが、資本主義社会にとって動物とはどんな扱いなのかがよくわかる本なので、ぜひ全消費者に読んでほしいです。
④ある犬のおはなし
殺処分ゼロを願って描かれた手作り絵本が待望の書籍化。 「きっとあなたも、ぼくに会えるのをまっているよね・・・」 目を逸らしてはいけない現実。大切な方へ、この本を届けてください。 いま、この国で、年間12万頭もの犬や猫の命が人の手によって失われています。 この子たちは「モノ」ではありません。 この子たちには「喜び」も「悲しみ」もあります。 いま、この国で、起きていることを知ってください。
引用:Amazon
この本は、犬の残酷な殺処分を絵本にしたものです。
文庫分などとは違い、文章も短くて絵があるので、大人だけではなく子どもも読むことができます。
大号泣しますが、ぜひ全国の図書館や小学校にも置いてほしい本であり、幼いころから向き合ってほしい現実。
教育本としてぜひ取り入れられてほしいです。
⑤ドイツの犬はなぜ幸せか―犬の権利、人の義務
ドイツは世界一の犬愛護国家です。(もちろん動物愛護全体も進んでいますが、中でもドイツは「犬は人間のパートナー」という考え方なのです)
日本の殺処分問題ではなく、「ドイツの犬の幸福度が高いのはなぜか」という内容になっています。
わたしも卒論でドイツについてたくさん調べましたが、とにかくドイツでは犬と自分の子供はかなり同等な扱いだったのが驚きでした。
犬目線のエッセイ式なので、すらすら読めるのでおすすめ。
⑥動物保護入門ードイツとギリシャに学ぶ共生の未来
保護施設や法を歴史的に発展させてきたドイツと、五輪前の野犬保護成功で急速に制度を変革するギリシャ。一方、殺処分、動物実験など問題の改善が進みにくい日本。施設での保護か、地域での共生か? 犬猫を中心に動物と人の望ましい関係を考える。
引用:Amazon
この本は、日本・ドイツ・ギリシャの3か国の動物愛護法や取り組み、課題などを分析している本です。
いかに日本が動物愛護において遅れているかがわかるとともに、他国の動物愛護の取り組みを知れるのは面白いし参考になります。
特に財政危機の中でも殺処分ゼロを目指すギリシャを知れば、経済を言い訳にしてはいけないと思うはず。
いろんな発見があって面白いし、日本について考えさせられるのでぜひ読んでほしいです。
⑦世界のアニマルシェルターは、 犬や猫を生かす場所だった。
日本の保健所で平成27年度に殺処分された犬猫の数は、約8万。たった今も、1時間に9匹のペースで犬猫の命が奪われている計算になります。
日本の保健所での殺処分問題をぼんやりと知っていた著者が、興味を持ち始めたのは、17歳のときにイギリスの保健所を訪ねてから。そこで、「保健所は、動物を殺す場所ではなく、動物の命を救える場所」であると知ります。
そこから著者の、8カ国に合計25カ所わたるアニマルシェルター世界紀行は始まりました。世界中を巡って見聞きした、明るくきれいな施設や先進的なシステムを紹介し、ひとりでも多くの人にアニマルシェルターについて知っていただき、日本の現状が少しでも良くなるよう、そのヒントとなるような書籍を! というのが本書の目的。引用:Amazon
この本ではヨーロッパだけではなく、いろんな国のアニマルシェルターの様子や動物愛護の取り組みを知ることができます。
写真付きで紹介されているので、ちょっとした旅気分で読めるのも楽しい♪
特に犬や猫などのペット動物だけでなく、野生動物や家畜動物のことまで知れるので、全動物好き必見の本です。
楽しく動物愛護を知りたい人におすすめです。お子さんと読んでもいいかも♡
⑧“いのち”のすくいかた 捨てられた子犬、クウちゃんからのメッセージ
クウちゃんは生後2ヶ月の子犬です。動物収容施設に
いましたが、新たな飼い主がみつかることに!
“捨てられるいのち”に私たちができることはなにか。真実を伝える感動のフォト・ストーリー。引用:Amazon
クウちゃんという犬のお話を通して、捨てられる命とどうすれば1匹でも多く救えるかが、わかりやすく書かれています。
写真が多く、文字は少なくて字も大きめなので、子どもにもおすすめ。
通常の文字の多い本だと離脱してしまう方には、まずはこれを読んでほしいと思います。
動物の命と向き合う教育として、学校やご家庭に1冊置いておいてほしい本です。
⑨猫を助ける仕事 保護猫カフェ、猫付きシェアハウス
保護猫活動をしている東京都大塚にある「東京キャットガーディアン」の代表の方が書かれている本になります。
猫を助けるという活動を、ボランティアではなくソーシャルビジネスという視点で書かれているのが、すごく勉強になります。
と同時に、動物保護を仕事にするのは簡単じゃないというのが、改めてわかる内容です。
将来犬や猫を助ける仕事をしたい方は、読むと参考になることばかりなのでおすすめです。
犬猫の殺処分おすすめの本:まとめ
わたしは、日本の犬猫殺処分問題とドイツの犬の福祉について卒論で調べたのですが、今回紹介した本たちにはすごくお世話になりました。
その時に読んだ本の内容に衝撃を受け、悲しみに暮れたから、今こうして少しでも動物たちのために何かしようと思えています。
そんな人たちを少しでも増やしたい。
たしかに日本の制度は動物福祉においてかなり遅れていますが、わたしたち消費者までも遅れる必要はありません。
幼いころからこのような社会問題に触れ、命と向き合う、そして自分ができることを考えさせる。
こういう教育は、これからどんどん増えていくべきと思います。
なので子供にもぜひ読んでもらいたいし、もちろんわたしたち大人も、しっかりと日本の社会問題の現実に向き合っていくべきです。
今回の記事が、参考になっていたらうれしいです♪